『進撃の巨人』って面白いですね。
なので、今日は私の進撃力についての、お話を。

さて、プロ棋士の方々の記憶力はバツグンです。
対戦直後に自分の指した手を再現する、なんてことはお茶の子さいさい。
気に入った棋譜なら20年ぐらい前の他人のものでも全部覚えているのが普通です。

素人の人たちは、そんなプロ棋士の姿を「スゲー」といって見つめているのですが、
なにを隠そう、私もそんな先輩方や同期、後輩たちを憧れの眼差しで見つめていたクチです。
スゲー、なぜ、そんなに覚えてられるのぉ!?

そうです。
ワタクシ、林葉直子は他人の棋譜はもちろん、
自分の棋譜すらなにひとつ覚えていない、
日本でただ一人のプロなのです。
昔、米長先生から将棋界復帰を打診された時も「ところで、自分の棋譜で覚えているのは?」と聞かれて、
「すいません、ひとつも覚えていません……」と答えて、本気で呆れられたものでした。トホホ。

しかし、私は言いたい。
とかく人生では記憶力よりも忘却力のほうが必要だということを。
忘れる力。忘れきることで、前に進めるって結構ありますよね。
これだけスキャンダルまみれなのに、それでも呑気に生きている私。
その秘訣は忘却力にあります。

この忘却力を使いこなすコツは悪い記憶だけでなく、いい記憶も忘れること。
だって、いいことを覚えていると、それにしがみついてしまうことだってあるでしょ。
もちろん、悪いことを覚えていると、それに足を引っ張られるけど。
でも、良い記憶だって、それが自分を苦しめる原因になることだってあると思う。

そもそも良い記憶だけ残して、悪いことだけ忘れるなんて器用なことは人間できない。
ならば、イイも悪いも含めてばっさり忘れてしまったほうがいい。
そのほうが絶対に前に進める気がする。

ま、それが私の進撃力ってやつだ。

あれ? なんかガラにもないこと書いたぜ。恥ずかしいからもうやめよう。
それじゃあ、来週もまた、見てね~。んがくく。